白衣+眼鏡=天使?悪魔 3 キスで体の力が抜けたあかねが、遼平にもたれかかったまま、恥ずかしそうに小さくコクリと頷く。 あかねの見えないところで表情を崩した遼平、昼間彼女を抱き上げたようにその腕に閉じ込める。 「……りょ、へ…?」 「んー?」 「名前は…?」 「………んー……、うん」 降ろされたのはベットの上。 白くて清潔なシーツの上にゆっくりと降ろされて、 彼を見上げるとただただにっこり笑ってるだけだった。 「…ずるい」 「だと、思うよ。俺も」 「自分で思うなら、ちゃんと言って」 「誘ってきたのはそっちのくせに、言うことは一人前なんだ」 「あたりまえでしょ。フェアじゃないじゃない」 「ばーっか。オマエが、誘ったんだ。誘われた俺がオマエを抱こうが抱かまいが、 オマエの名前を呼んでやる必要は、ない」 オマエ、オマエ、と強調するように発言する遼平を半分睨みつつ、 しかし、脱がしている遼平の手を止めようとうはしない。 「それに、中途半端に終わったんだ。オマエこそ、我慢出来なかったんじゃないのか?」 にやり、口角をあげて、みるまに顔を真っ赤にしていくあかねを見ながら、 下着の上から敏感な部分をなぞった。 「はぅ…ン」 半分開けられた足の間に素早く手を潜り込ませ、もう片方の手であかねのYシャツのボタンを外す。 反応したあかねの体を嬉しそうに眺めながら、ベットの下からあかねの潤んだ瞳を覗く。 その瞳は更に遼平を誘い、半開きになった唇は何かを紡ごうと必死だった。 「…ナニ?」 「……りょぅ…へー…」 割れ目をなぞりながら、溢れてくる蜜をその指に感じ、焦らすようにゆっくりと制服を脱がした。 ボタンがあと二つで外し終わるところで、遼平もベットに乗り 腕を差し入れていた場所に、自分の体をねじ入れる。 一旦、ぬかるんだそこから手を離し、焦らされてるのを解っているあかねの瞳を見つめる。 「…ナニ、もう入れて欲しいの?」 「……」 「なにも言わないと、俺もなにもしねーよ?」 「…っ!」 困ったように顔を赤くするあかね。 その様子に満足したのか、遼平はボタンを全部外しフロントホックを外した。 目の前に飛び出てきたのは、なめらかな白い肌をしてる二つの丘。 Yシャツで突起が隠れているとしても、今にも舐めたくなる。 心の底から生まれる欲求を無理やり押し留めて、Yシャツを開く。 露になる桜色した二つの突起に思わず喉が鳴る。 「……恥ずかしい格好…」 「なっ!遼平が、……こんな格好…っ」 「…それがさっきまで俺を誘ってた奴の言うことかー?」 「だ、だって…っ」 「いまさら恥ずかしがるなよ。…俺に、してもらいたいことあるんだろ…?」 ゆっくりとたわわかな胸に指を這わせる。 丸く円を描くように、しかし、決して敏感な個所である突起には触れないように。 思わず漏れるあかねの甘い吐息がよけいに自身の体を震わせた。 「あ、の…っ」 「んー?」 あえて興味なさげに、今度は両手であかねの胸を揉み始めた。 ゆっくりとその形をその手に記憶させるように、ゆっくりと揉みしだく。 その度にあかねの声が漏れる。 「あっ、……んんっ…」 「ほら、言わないと警備員のおっさん、来るだろうなぁ…」 太陽は既に没し、保健室に夜の闇が訪れていた。この部屋を照らすものは、月の光ぐらい。 だからまず巡回中の警備員に見つかることはない、…もちろん音を立てなければの話。 「ぃ…ゃ…っ」 「それなら早く、言えよ」 「……ぁ…ぅんっ!」 びくびく震える体を残った理性で抑えつつ、そっと遼平を見上げる。 その顔は意地悪く歪んでいて、それでもどことなく優しさが灯っているようにも見える。 両手を伸ばすように、彼の体に触れた。 「―――…て…」 「…ん?」 「…キス、し、て…、………舐め、て…?」 「……どこに、キスしてもらいたい?」 「…ここ…」 胸を揉んでいた片手を、力ない両腕で掴み、ゆっくりと口元に持っていった。 遼平の人差し指を舐めるように唇を指し示す。 「…それから、どこ舐めてもらいたいって…?」 「あ、の…」 「早く言えよ」 「………あかねの、」 「あかねの?」 「…………乳首…」 遼平の指を舐めるように顔を真っ赤にしたあかね。 ようやっと少しずつ素直になってきた彼女を目の前にして、遼平は満面の笑みを浮かべる。 「――――よくできました…っ!!」 素早くあかねの上に覆い被さり、唇を自分のそれで覆った。 と、同時に咥えられてた指を引き抜き再び柔らかな胸を揉む。 もちろん、苛めるように突起を弄りながら。 「んっ、…んんんっ!!!」 「…ちったぁボリューム下げろよ…」 「ぁ…うんんっ!!!」 いきなり激しくなった愛撫に戸惑いながらも、懸命にキスだけは返した。 苛めるように捏ねたり、押したり、ほんの強く摘ままれたり、 突起を弄られるたびに悲鳴にも似たような甘美な声が保健室に響いた。 遼平はキスもそこそこに、あかねから直々にあった「おねだり」 を遂行すべく唇を鎖骨から胸へと下ろしていく。 「あっ、…あ…っ」 その途中で赤い華を散りばめながら、自分が通った証を印していく。 あかねの両腕は更なる快感を求めて遼平の首の後ろに回された。 「ああああっ、ん…っ!」 生暖かい感触が、あかねの体を電流のように駆け抜けた。 突起が遼平の口の中に含まれ、好きなようにもてあそばれている。 あまつさえ、遼平は見上げるように、あかねの瞳を見つめる。 「えっちだな」とでも言うようにその瞳は妖艶に微笑み、 ちゅぱちゅぱ、とわざと音を立ててあかねに、「おねだり」の状況を伝えた。 「あ、あああっ……はぅんっ」 片方の手でも、空いた胸を弄り、唇であかねの体を翻弄する遼平。 「…りょ、へ…っ」 遼平の首の後ろに回された腕に、僅かに力が篭もる。 「……なに、もう欲しいの?」 こくこく、頷く。 「…そう」 すると、遼平は僅かに体を起こしてカチャカチャとベルトを外し、 スラックスのボタンやジッパーを全部外した。突起だけは口に含んだまま、 甘く喘いぐあかねを見上げた。 「―――イれてください、は?」 ふわり、耳元で囁かれた言葉は今までにないぐらいに優しい音色で、 あかねの下半身に彼の猛り狂った塊が当たる。 スカート越しでも解るくらいに膨張しているソレに、どきどきしながらも、 口から出てくるのは自分の本心だった。 「…いれ、て…」 「ください」 「……くだ、さ、…い…」 あかねの言葉を聞き終えた遼平は、財布の中にしまっていた避妊具を用意し、 手早く自身に装着した。それから、絶頂と快楽の狭間を彷徨ってるあかねの下着に手をかけた。 「……っ!」 一気に下までずり降ろすと、既にそこは見るからに解るほどぬかるみ遼平を誘っていた。 「……悪い子だ。こんなになるまで我慢して」 「だ…て、遼平…が、名前…っ」 「オマエ、名前にこだわりすぎ…っ」 スカートもそのままに、遼平は熱く硬くなった自身をあかねの中心にあてがった。 ゆっくりと、いやらしい水音と共に自分の中に入ってくる異物を感じる。 何度も体を重ねてきたし、自分も処女ではないけれど、やはり何度してもこれだけは慣れなかった。 「あ、あ、…あ…っ」 いつもよりゆっくりと、堪能するように入ってきた遼平は最後だけ強くねじ入れた。 「ひぁっ」 「…痛いか?」 「…う、ううん…、だい、じょぶ…」 上からあかねを抱きしめるように、腰を推し進め繋がった二人。 「…遼平…、熱、い…」 「そんなこと言ったら、オマエの中も熱くてきついぜ…?」 「…え、っち…」 「なんとでも言え。俺は動く」 「え!?そ、まだ、はや―――っ!!!!!」 じゅぷじゅぷ、と音をたてて腰を動かす遼平。敏感になるあかねの体。 二人の吐息が混ざり合いながら、あかねは必死に遼平の名前を叫ぶ。 しかし、遼平からあかねの名前は出てこなかった。 「あ、あ、あ、っ」 「オマエ…、なぁっ…、今まで…、俺に、自分の気持ち言わなかっただろっ」 「っあぁんっ!!!」 「おか、げで、なぁ!今日は、いらん我慢まで、した、んだ、ぞっ」 「う、んんっ!!」 声を出さないように、自然と自分の口に自分の手を当てるあかね。 その手を無理やりどかして荒々しく唇を塞ぐ。 「ん、ふぅっ」 激しくなる抽挿に次第と、絶頂を迎える準備が整ってきた。 あかねは余裕がなくなってきた遼平の顔を見ながら、必至に心を添わせようとした。 あかねが一番感じるところを強くこする遼平。 「あ、あ、あ、…い、ちゃうぅ…っ」 収縮を始めるあかねの中で、遼平自身も自分を吐き出したくなる気持ちを堪えていた。 「あ、あ、あぅっ…、りょ、へ……、強く抱いて…、遼平…っ!!!!!」 一際高く甘い声で愛しい彼の名前を呼んだあかねが絶頂を迎える。 「―――あ、かね…ぇ…っ!!!!」 ほどなくして、収縮を始めたあかねの中に、遼平も自身を解き放った。 気だるい空気に混ざりながら、しっとりとした香りが合わさる。 体の熱も冷めならぬまま、二人は抱き合っていた。 「……服、しわしわ…」 「馬鹿言え。俺なんか白衣着たまんまだぜ?」 「…なんか、すっごいえっちぃ」 「えっちにさせたの、誰だよ」 「…えへ、私」 「だったら言うな」 ぽんぽん、と抱きしめてるあかねの頭に手をやって、叩いてやる。 あかねは、上に乗ってる遼平の重みに安心しながら笑顔を作っていた。 「………なんだよ」 「名前」 「はぁ?」 「…名前、呼んでくれた…」 「………だから?」 「嬉しい」 「………そりゃどーもぉ」 「あ」 「ん?」 「……照れてる」 「っ!?ば、ばっか言えっ!!!」 図星だったのか、いつも飄々としている遼平がすぐにあかねの上からどき、 素早く服を着る。もちろん、いつしたのか知らないけれど、自身の後始末も終えて、だ。 「あーん、もうちょっと抱っこしてもらいたかったーっ」 「黙れっ!馬鹿っ」 「……もー…。遼平ずるいぃ」 「ずるいもへったくれもねぇよ。さっさと支度しろ」 「……はぁ?」 「最終下校時刻はとっくのとうに終わってます」 「あ、そか」 「送ってってやるから、早くしな」 手早く支度を終えた遼平が、ベットを仕切る白いカーテンを開けて先に出て行った。 あかねも、恥ずかしい格好のままでいるのが嫌だったから、服を整える。 整えながら、さきほど遼平から自分に言った言葉を反芻し、 改めて「彼女」としての特権を手に入れたことに浸った。 「―――あー、そうそう。…私、キスがヤニ臭いのって嫌なんです」 眼鏡をかけた遼平がカーテンから顔を覗かして、にっこり笑った。 もちろん相手はあかね。 冷や汗が背筋をツーッと降りていくのを感じた。 「う、嘘…」 「もともと、女性がタバコを吸うっていうのが嫌なんですよ。お願いします」 「いや、あの、でも…」 結構昔から吸ってたから、少しぐらい…。 「駄目、です」 にっこりと微笑んだ顔は天使の顔。 しかし、眼鏡の奥では「悪魔」の光がちらついて見える。 観念したように、あかねは頷いた。 「はぁーっい!!」 「ん」 嫌そうに返事をしたにも関わらず、「ご褒美」だと付け加えながら、甘いキスをあかねに落とした。 こうして二人は付き合うようになり、あかねの中で一つの公式が芽生え始めた。 「白衣+眼鏡=…っと」 ――――――――天使?か、悪魔…。 そんなノートの走り書きを、遼平に目撃されるのは、ほんの少し先の未来の話―――
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