「素直にHAPPY NEW YEAR」

あたしは、クリスマスイブに俺様男、橋元 優吾に別れを言った
「だいっきらい」と・・・・・・
原因は、あたしをおもちゃ扱いしか、してくれないことだった。
それでもって、そのまま、新年を迎えてしまったのです

「いいかげんに、許してあげたら?望」
「いや・・優ちゃんより、かっこよくて、やさしい人、探すの!!」
「おもちゃ扱いって言ったって・・浮気したわけじゃないし・・
あの、優吾が、望と付き合うように、なって浮気ひとつしないのは、奇跡だよ?
たしかに、俺様で、望をいじめてるけど・・・」
「法ちゃん?あたしは・・やさしい、王子様がいいの!!だから優ちゃんじゃなくても」

やさしい王子様を見つけると、言い張ってる、あたし、川上 望をおねえさんのように
なだめてるのが、馬場 法香・・あたしの親友だ・・
法ちゃんは、あたしの気持ち知ってるから、こんなこと言うんだけど・・

「優吾・・彼女と別れたってほんと?」
「しつけぇよ・・てめぇ・・」

ああ・・なんで、こんなときに、会うんだろう・・ってさっき、占いで運命の彼氏に会うって
言われたばかりなのにぃ・・最悪・・っていうか・・道かえなきゃ会えない?

「優吾・・また、あんたは、女?」
「ちげぇよ・・うぜぇんだよ・・この女・・」
「さっきまで、あたしと寝たじゃない・・」
「勃たねぇ女と、セックスする気になんねぇんだよ」

あ・・あきれた、この男・・反省してるかと、思ってたら、これだよ・・あたしは、自分が情けなくなった
って・・・どーしてあたしがこんなこと、思わなきゃいけないの?

「望・・お前言ってやれよ・・俺のおもちゃは望だけだって」
「はぁ・・あたしたち、別れたんだもん・・好きにしたら?」
「ふーんいい度胸だな・・俺様に向かって・・」
「な・・なっ・・知らないもん」

なに・・この男っ・・最悪すぎだよ・・だって、別れたんだよ・・あたし・・
そう、思っていたら・・なぜか、泣きそうになって・・あたしは、駆け足で、その場を離れた

「望?・・待って・・あんたのせいよ・・望をあんなふうに・・」
「そうかもしれないな・・まだ、あいつが好きなんて・・おもちゃにしたいなんて」
「優吾??」
「悪い・・望・・追いかける」

あたしは、一人、公園で泣いていた・・どうしてだかわからないけど、涙がこぼれてくる
だって・・本当は・・・・

「君一人?なんで、こんな瞳を赤くして泣いてるの?」
「あっ・・ごめんなさい」
「よかったら・・俺に話してくれないかな?」

優しい、理想どおりの、男の人だった・・あたしは、やっと、運命の人が現れたのに・・
なんで、優ちゃんに、逢いたいのだろう?
そのとき、自分の本当の気持ちが、わかった。

「ごめんなさい・・彼と喧嘩しちゃって・・・」
「そうか・・」
「あたしには、大切な人なんです。俺様で、何考えてるのか、わからないけど・・」
「自分が、一番大切な人に・・気持ち・・ちゃんと、言わなきゃいけなよ・」
「はい・・」

「望・・・」
「ほら・・迎えに来たよ・・君の一番大事な人が・・そして、君を一番大事に思ってる男が」
「えっ??」
「さよなら・・望ちゃん・・今度、逢えるのいつかな?」

そう言いながら、彼は、あたしのまえから・・消えた。そして、その時、優ちゃんに抱きしめられた

「こんなとこに、女がひとりでいたら、あぶねぇだろ?変な男に、なんかされちまったらどうするんだよ」
「えっ・・さっきまで、男に人がここにいたのに?」
「はぁ?お前ひとりでいたぞ?まったくもう・・心配かけやがって・・このまえから、別れるとか言いやがって
どれだけ・・心配させれば・・気が済むんだよ・・こんなに身体、冷たくしやがって」
「えっ??」

あたしは、優ちゃんのその言葉に驚いた、えっ?嘘さっきまで、ここに彼がいたのに。。
でも、そんなことさえも、忘れてしまうほど、腕の中で、泣いてしまった

「望・・誰が一晩中、おもちゃを抱くんだよ?誰が、おもちゃを本気で、愛してるんだよ?わかんねぇのか
鈍い女だな・・」
「えっ??だって・・」
「気絶するまで、しねぇだろう?おもちゃに・・いらなくなるおもちゃに、わざわざ、離れさせないために
セックスで、感じさせねぇだろう?」
「えっ?えっ??」
「俺・・本気で、望をおもちゃだなんて、思ってねぇよ・・愛してるんだよ・・お前を・・くそっ、かっこ悪いぜ
誰も抱けねぇぐらいに・・愛してるのはお前なんだよ」
「嘘っ・・・・」

「望・・愛してる・・俺と結婚してくれないか?」
「えっ??」
「お前じゃなきゃ・・だめだから・・」

そう言いながら・・ポケットの中から、指輪をだして・・あたしの薬指にはめてくれた
嘘・・こんなこと、ずっと、考えてくれてたの??

「イブに・・それやろうとしたら・・別れられてさ・・・」
「だって・・優ちゃんがいつまでたっても、おもちゃとしてしか見てくれないから」
「馬鹿・・・って馬鹿は、俺だよな・・本気で愛した女なんか、いねぇから。。扱いがわかんねぇなんて」
「そうだったの??」

優ちゃんは、いつになく、照れた顔をしていた・・そのとき、あたしは、大切な事に気づいた。
だって・・この顔って・・あたし、知ってるから・・・

「優ちゃんの馬鹿・・いじわるっ・・えっち・・でも、あたしも優ちゃんが忘れられなかった」
「あたりまえだ・・お前は、俺しか愛せねぇから・・セックスも感じやしない」
「お・・俺様・・でも優ちゃんらしい・・」

「今年、結婚しような・・俺たち」
「はい・・」
「だから・・おもちゃでいろよ・・俺だけのおもちゃで・・」

そう言いながら、抱きしめてくれる優ちゃんはいつもより、熱かった・・そして、やさしかった。
王子様って・・実は、優ちゃんカモシレナイ・・・・・・・・

「もう・・やぁ・・いきなりすぎだよぉ」
「いいじゃねぇか・・何日抱いてねぇと思ってんだ?しかたねぇだろう?お前に、こんなになるだから」
「えっち・・いじわるだよ」

いつもよりも、激しく、服を脱がされ・・唇を塞がれていた・・優ちゃんの部屋につくなり
あたしは、優ちゃんに、抱かれていた

「望・・おもちゃの意味・・教えてやるよ・・」
「えっ??」
「俺のかわいい人形・・俺のかわいい女って意味だよ・・」
「えっ??」
「普通なら・・そうは、言わないけど・・俺にとっては、そういう意味だから」
「そうなんだ・・・」

「だから、お前しか、俺のおもちゃになれない」

おもちゃって・・そういう意味だったの??あたしは、涙があふれてきていた・・だって・・すごくうれしいよ
愛されてるって・・気持ちが本当は、欲しかったんだもん
本当は、別れたくなかったんだもん・・・

「あたし・・ずっと不安だったの・・愛されないと思ってたもん」
「馬鹿じゃねぇか?こんなに、飽きもせず、抱いてるのに・・」
「だから・・・・」

いつもより、激しい舌で、あたしの身体中を攻めていく・・まるで、何度も、愛してるって言い聞かせられているように
あたしは・・優ちゃんじゃないとだめなんだ・・俺様でも・・いじわるでも・・だめなんだ

「いいか?望・・男が、一晩中抱きてぇ女は、愛してる女だけだし、おもちゃにしてまで、抱きたいなんて
それこそ。。独占欲だよ・・縛り付けてやりてぇってな」
「えっ?えっ?」
「今夜は、覚悟しろよ?何日もしてねぇんだから」

陰部を激しく舌で、掻きまわされて、あたしは、もう・・おかしくなりそう・・
何度も・・イかされてしまった・・

「来いよ・・」

そう言われ、あたしは腕の中に、飛び込んでいた。あたしの、中に優ちゃんが入ってくる
アツイ・・・身体が麻痺しちゃいそう・・

「優ちゃん・・大好きっ」
「俺も・・愛してる・・・」

優ちゃんは、もしかしたら、素直に言ってくれなかっただけなんじゃ・・と思いながらも、あたしは、思い出した。
あたしが一度も、好きって言った事ないこと・・

「やっと・・言ったな・・望・・好きだって」
「あっ・・そういえば・・一度も」
「はぁ・・すげぇ俺悩んだぜ?それ」
「もしかして・・それが原因??」

すると、優ちゃんは、呆れたように、ため息をついた。これって・・もしかして、あたしのせいだったの??
そう、思った・・姫はじめの夜だった

それにしても・・あの彼・・誰なんだろうな・・・
そんな事、考えてたら、優ちゃんにキスをされて・・今年初めの言葉を言ってくれた

「A Happy New Year 望・・・俺と結婚してください」

あたしは、言葉にできなくて、頷くだけが、精一杯だった。

      おわり