お正月の過ごし方:朔耶と藍音の場合 「あと何秒?」 キッチンに飲み物を取りに行った朔耶の質問にテレビに表示されていた数字を教える。 この時期特有の年越し特番。 「うわぁ〜……そろそろ終わるじゃん」 リビングに戻ってきた朔耶がソファに座っていたあたしの横に座る。 「色々あったもんね〜……今年も」
この瞬間だけは……どうしてだろ。 別にいつもと同じ、なのかもしれない。 でも……なんとなく違うの。
「……」 つかの間の沈黙。 その沈黙の間に……新しい年の幕開けが訪れた。
「あけおめ、ことよろ……だね」 ちょっとおどけた表情で笑う朔耶に……あたしまで笑みが零れる。
「で、いつ姫初めすんの?」
いきなりの言葉にアイスティーに伸ばした手が止まる。 ……意味はわかんないんだけど。 なんとなーく。 改めてアイスティーに手を伸ばし、視線を横に向ける……と。
うわ、満面の笑みの人がいるよ……。
「まぁ、焦んなくてもいっか」 勝手に一人で頷いてる……しかも満面の笑みで。
もくもくとテーブルの上を彩る食べ物を食べる朔耶を横目に……あたしはこの後の展開が何かを若干予想し始めていた。 ***************************************************************************
お正月の過ごし方:恒耶と深璃の場合 「恒耶先輩、出来ましたよ」 出来立てのお雑煮を恒耶先輩の元に運ぶ。 一応味見したけど……気に入ってくれるかな? 「ありがと、深璃」
「いただきます」 ……って、言葉は出てくるけど胸はドキドキしっぱなし。
美味しい物を食べてほしいって気持ちは大きくなる一方だけど。
「いつ食べても、深璃の料理は美味しいね」 ドキドキしていた心に届いた言葉がじんわりと心に染みる。 「うん。すっごく美味しい。味が俺好み」 良かった……そう言ってくれるだけですごく嬉しい。
「今年も……いっぱい俺に料理作ってね」
新年早々、こんなに嬉しい気持ちになっていいのかな?
今年も恒耶先輩に喜んでもらえるような料理を作っていきたいな。 これが……私の新年の抱負かもしれない。
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二つも頂いちゃいました〜。
双子・・・いいっすねぇ(笑)
顔は似ててももちろん恋人との過ごし方は全く違う。
うーん、リアルで観察してみたいですねぇ。この二人(笑)